暮れの間にて
昨年末の工作である。
年の暮れ、夕方にポッカリと時間が空いた。
このタイミングで晩秋に手入れをした手斧のカバーを作らねば、と、急に思い立ち、2時間かからず形に。
形や構造などは何となぁくイメージし続けていたため、作業は一気に進んだ。
鉈のケース(鞘)での反省もあり、寸法取りは慎重&丁寧に行った(つもり)。
だが、ソレが却って良くなかった。
写真で見て取れる通りピッタリ過ぎ、スムーズな出し入れが出来ない。コレでは使い勝手の点で失敗作になってしまう。
なので、近々改修を行う予定。
刃を覆う箇所のカシメを外し、後部の帯の長さを少し長くすることでアソビを設け、出し入れしやすくしたい。
かつてこのタイプの手斧に触れた時は、ベルトループが付き、上から差し込むように収納するケース(カバー)だった。
昨今は刃の部分だけを覆うカバーが見られ、時の流れと言うか、モノの流行り廃りを感じる。
使用した革材はいわゆるキズ物で、写真に写っていない側には鞣しきれていない大きなシワがある。
製品として売るには憚られるのだろうが、個人的にはソレも天然素材なりの味わいではないか。
改修作業が無事に済んだら、保護オイルを塗り込んで落ち着かせたい。
なおコイツの改修を行う際には、同じく鉈のケースも直したい。
最初の作業は一気に行うのだが、その後もコソコソと手を加えることで、よりお気に入りのアイテムへと育っていく。
大した道具はなくとも、こうやってチマチマと革細工のマネゴトで楽しめるのは嬉しいコトだ。
次にポッカリ時間が空くのはいつか。
その時を心待ちにするのもまた楽し、である。
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