年代物の手斧である。
昨年秋の終わり頃からボチボチと手入れを続けてきた。
永い眠りから呼び覚まし、ケースを作り、更なるタッチアップ…。
12月の記事では、グラインダーで刃の欠けた箇所を削り込み、ひと通り研いだところまで記した。
その後、刃の状態を見ながらダイアモンドシャープナーにて目指すべきトコロを探ってきた次第。
先日、自粛関連で時間ができたためようやく研ぎ直しを実行。
とは言え、先回と同じく斧用の砥石など無いまま。
WEBでの情報を元に「これで大丈夫なのかなぁ」と不安を抱えつつ、羊羹砥石であんなコトこんなコトをば。
薪を叩き割るため、どんなに切れ味が良くなろうとも薄刃にはしたくない。
エッジ部分の丸味保持に細心の注意を払ってみた(つもり)。
元々ダイアモンドシャープナーで削った部分がゴリゴリの状態だったため、ソコを滑らかにする程度でタッチアップは完了するハズ。しかし、実際に砥石を当ててみると、ナカナカ思うようには研げない。
小回りの効くシャープナーと違い、砥石では細かな(感覚的な)微調整が出来ないのだから当然ではある。
それでも、ディスクストーンの当り方を分析しつつアレコレやってみた結果、ナントなぁく良い感じにはなったかな、と自画自賛。
紙をスッと裂くような切れ味ではないが、元来そんなモノは求めていない。
手元にあった木端がパカンと割れるようになっただけで十分ではないか(自己弁護)。
仕上げに刃の部分を磨き、ひとまず完了とした。
ケースも下部を切り落とし、最終段のカシメを無くしたことで出し入れがスムーズになった。
コレで実際の使用もカナリ気持ちよく行えるのではないかな。
3月末の隊キャンプで活躍してくれることを望む。
とか言いながらも、実はヘッドの固定がややグラついていることから、次の手入れでは柄の交換を目論んでいる。
古い道具を復活させるのは工作として楽しいのだが、全て満足させるまでは、ソコソコの手間と時間が掛かるようだ。
そんな時間も、また楽し。
じっくり時間をかけて、お気に入りの道具に仕上げていこう。
そして、コレが終わったら次は鉈だな。
お楽しみの時間は一向に終わらないのである。