実修所における1級旅行でのひとコマ。
踏跡が分かりづらい場所なのだが、これが正解のルート。
読図とルートファインディングのスキルが試され、密かに心踊っていた次第。
我がボーイ隊も夏キャンプに向け、読図のスキルアップを狙った隊集会を実施した。
が…
コレが思ったようには進まないものだ。
スカウトたちの性格は千差万別。
各自が地形図に座標方眼を入れて用意してきたのだが、まずソレが正確ではない。
線がズレていたり揺らいでいたり(鉛筆だから?)ムチャクチャ太かったり。
コチラができるだけ正確に6桁でポイントを示すも、受ける側の座標が正確でなければプロットのしようがないのてある。
練習ハイクのルートを伝えるべくポイントのリストを渡し、彼らが作業する様子を伺っていると、どーにも要領を得ない会話が続く。
離れて聞いているだけなので全てを聞いていた訳では無い。新入のスカウトたちは今回が初めてのコトなので、先輩たちに教えてもらいながら取り組んでいたのは良いカタチだ。
だが、やはり追っているポイントが「いやソコじゃないだろう」な場所で探っている感アリアリ。
教える側も教わりながら取り組む側もやっているコトは間違っていない。
問題はその基準となる座標そのものが各自でマチマチになっているコトであり、ソレに気づいていないコトなのである。
コレではどんなに時間をかけても正しいルートは見出だせない。
さて、隊長として私はどのタイミングでどのように指導をするが良いのか?
班長のメンツを保ちつつ、尚且つスカウトたち全員に正しい情報を伝える術は?
最初に示した手順通り、彼らは各自で「コレだろう」というルートを作成し班の中で共有。そしてソレを集約した上で班としてのルートを導き出した。もちろん、私が用意したルートとは全く違う。
今回は夏キャンプの登山を意識した練習用ルートを設定したため、ソコを外して歩いてもねらいは達成できない。
「オマエラ何やってんだよ」的な感情を抑えつつ、冷静に指摘。
ルートの要所を直接伝えることで、一応、練習ハイクは成立させた。
そして最後に一喝。
2センチ測って線を引くだけの作業ながら、適当にやっては意味がない。
2万5千分の1では、1ミリ違えば実測では25メートルの誤差となる。
次の活動までに、座標が正しく引かれているか今一度確認・点検し、必要であれば修正してくるように…と。
コレ、私がボーイ隊長になった当初に地形図を配布た時点で同じようなことを説明していたんたよね。
で、当時の班長たちはちゃんとソレに応えてくれていた気がする。
あれから3年。班長から班員たちにその要点が伝えられているだろうと、勝手に思い込み勝手に期待し、私自身が手を抜いていたのである。
やはり班長への訓練とコミュニケーションはとても大切なのだな。
今回の件を受け、実修所の第3教程の進め方へのヒントを得た。
これを通じて私も「隊長としての心構え」を今一度振り返り、より良い活動を提供出来るようになりたいものである。
道は長いなぁ…。