今朝も緑地公園である。
芝の横にいたバッタとしばし戯れる。
夏キャンプでスカウツ・オウンをやってみた。
普段、3分と落ち着いて話を聞けない隊員たちに、「しっかり話を聞いて、その内容を考える」ことを伝えたくて計画したのだが、それが受け入れられるのかどうか、自信がなかった。
何よりも、今まで幾つかのサービスに参加したことはあっても、自分が主宰したことはない。
WB研で行われたものも「ビーバー向け」ではあったが、私から見ればまだまだ難しく、話も長かった。
そこで「ビーバー隊のきまり」をきっかけに、「周りにいる人たちの存在」に気づかせ、「感謝する気持ち」をどう現せば良いのかをできるだけ短くなるように考えた。
以下はその内容である。
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今から隊長は、少し長いお話をします。
いつもなら、みんな途中でアッチやコッチが気になっちゃったり、「そうだ!」って思うと、その話をしてくれるよね。
でも、今からはがんばって隊長の顔だけを見て、お話にでてくるいろんな言葉を考えて、静かに聞いてください。
「ビーバー隊のきまり」の最初は何だか覚えてるかな?
(だいたいは覚えていない)
最初は「ビーバースカウトは 元気にあそびます」だったよね。
(あー!っと思い出したようである)
みんな、いつも元気に遊んでるよね。
(みんなうなずく)
じゃあ、元気に遊ぶために大切なことは知ってるかな?
(順に意見を聞いてみると、大勢であそぶとか、一生懸命あそぶとか、けんかをしないという答えの他に、たくさん食べる、という答えも多かった。)
けんかをしないことも、一生懸命あそぶことも大切だよね。でも、「元気」にあそぶためには、お腹が空いてたら…遊べないよね。
みんなはいつも「お腹が空いた」って言えば、ちゃんと朝、昼、夜、おやつもあるかな、必ず食べれるよね。
何でだろう?
(お母さんが作ってくれるから、給食があるからという答え)
そうだね。お母さんだけじゃなく、みんなの周りには給食を作る人、レストランのコックさん、コンビニのおにぎりやサンドイッチだって、それを作っている人たちがいます。昨日の晩ご飯も団委員さんたちが作ってくれたよね。
だからみんなは「お腹が空いた」と言えば、必ずご飯が食べられるんです。
ご飯を作るのを手伝ったことある人は?
(全員手を挙げる)
じゃあ、食べた後の片づけを手伝ったことある人。
(これも全員手を挙げた)
じゃあ、全部自分で、ご飯の準備から片づけまでやった人?
(これはいなかった。お互いに顔を見合わせている)
いないね。いいんだよ。悪くない。
みんなはまだ、大きくなる途中だから、全部を自分でやることは出来ない。
だから、周りにいる人たちがご飯を作って、みんなが大きくなるのを助けてくれているんです。
お家のご飯だと、みんなが好きなおかずがちゃんと作ってもらえるよね。
それにファミレスでも子供用のメニューがあるよね。
(みんなうなずく)
それは、みんながお腹いっぱい食べて、元気に遊んで、どんどん大きくなって欲しいからなんです。
だから、ちょっと嫌いな物があっても「これキライ!」なんて言って食べないのはやめようね。
自分が好きなものばかり食べていると、身体が弱くなっちゃうかも知れないよ。
お母さんやお父さんやレストランのコックさんとか、みんなのご飯を作ってくれる人たちは、みんなが元気に、大きくなってくれることをとても楽しみにしています。
だから、おいしいご飯を一生懸命作ってくれているんです。
だから、ご飯の時はいつも…
なんて言うかな?
(みんな、いただきますとごちそうさま、と呟く)
そうだね。忘れずに言おうね。
それと今、忘れないうちに「ご飯を作ってくれる人全員」にお礼を言おうか。
大きな声で言わなくていいよ。
隊長が合図をしたら、目をつぶって、ゆっくり心の中で言おう。
目をつぶって、せーの…
(ありがとう)
(しばし待つ)
目を開けていいよ。言えたかな?
これから好き嫌いせずにご飯を食べる人!
(みんな手を上げた)
はい、ありがとう。
ちゃんと話も聞いてくれたね。ありがとう。
じゃあ、今日も元気に遊んで、ごはんもいっぱい食べようね。
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その時の話を思い出しながら、できるだけ忠実に再現してみた。
改めて読んでみると、所々で内容が飛んでいたり、脱線していてまとまりがない。
実際には話し方の抑揚が加わるので、もう少し自然な流れに感じていたのかもしれない。
元気に遊ぶ→食べること→周りの人への感謝、と盛りだくさんの話になってしまったのは改善の余地ありだが、隊員たちは真面目に考えながら静かに聞いてくれた。
初めての試みにしては、まずまず、ということで勘弁していただこう。